【教授のコラム】「教育への情熱が高い大学」を見分ける方法

一時代昔の大学とは異なり、

現在の多くの大学は教育に非常に力を入れています。

東大・京大をはじめ、早慶など難関大学も、

学力が低めな入学生に対する学習支援であったり、

就職活動への支援などに力を入れてきています。

 

そのような情報は、大学のホームページなりパンフレットなりに、

近年は謳い文句的に前面に押し出されていますが、

「実際の中身はどうなのか」というところはなかなか読み取れません。

 

そんな中、一つの「教育熱心度」を見極めるうえで、

有効ではないか、と思われるポイントがあります。

それは「初年次教育での大学全体でのまとまり度」です。

 

基本的に大学は学部・学科による縦割り行政システムなので、

全学に渡るいわゆる「一般教養」的な初年次教育科目は、

学部ごとの専任教員から目を向けられることが少ない状況にあります。

自分が所属する学部が最優先なので、そこまで力が割けない、ということです。

 

つまり、

「一般教養科目」が統制が取れていて、

入学生をしっかりと育てよう、という強い意志を持って整備されている大学は、

大学全体が同じ方向を向いて学生教育に力を入れようとしている、

という理解をしてもいいということになります。

 

統制が取れているか否かの判断ポイントとして、

例えば、

語学科目や、情報リテラシー科目など、

必修になることが多い一般教養科目で、

多数の教員が同じ科目名の科目を担当しているような場合、

教員ごとにばらばらな内容で教育を行っているようなことがあります。

このような状況が見られると、

統制も取れておらず大学全体が入学生の教育に目を向けていない、

ということが分かってしまうわけです。

 

同じ科目名の科目であるのに、

教員が違うことを教育しているとするならば、

単位の評価、という点で、公平性も客観性もなく、

また、大学全体のカリキュラムに関する一貫性にも疑問が出てきます。

これらの情報は、大学の「シラバス」を確認すればすぐに分かります。

 

逆に、教員が異なるクラスでも

共通の教育カリキュラムで授業が行われていたり、

さらには習熟度別のクラスを編成して体系的に教育をしている、

という場合には、

非常に統制された教育に熱意を持っている大学である

と見ることができます。

 

ちなみに、現在の大学は公益的な側面もあることから、

私学であっても「情報の透明性」を強く求められており、

大学や学校法人に関する情報を公開するようになってきています。

よって、シラバスを公開していない大学があったとしたら、

外には見せられないような授業をしているカリキュラムである、

ということを隠している可能性が高いと見ていいかもしれません。

 

高い学費を払って入学する大学なのですから、

少なくとも学費に見合った教育をしてくれそうかどうか、

きちんと自分で調べることくらいはしないと、

入学後に「こんなはずじゃなかった」と後悔することになるかもしれません。

 

この記事は

現役大学教授である夫が執筆したものを、

私、山中みさとが編集・公開したものです。

 

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