攻撃的な性格の人は勉強ができない人【信頼性・根拠のある育児・子育て・教育・学習科学論文】

本記事では、攻撃的な性格の人が、学校での勉強ができない人である、

ということについての大規模調査による研究論文の紹介をします。

 

Higher aggression is related to poorer academic performance in compulsory education

Eero Vuoksimaa,Richard J. Rose,Lea Pulkkinen,Teemu Palviainen,Kaili Rimfeld,Sebastian Lundström,Meike Bartels,Catharina van Beijsterveldt,Anne Hendriks,Eveline L. de Zeeuw,Robert Plomin,Paul Lichtenstein,Dorret I. Boomsma,Jaakko Kaprio

J Child Psychol Psychiatry, 2021 Mar;62(3):327-338.

https://acamh.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/jcpp.13273

 

研究目的

義務教育における攻撃性と学力の関連性を総合的に評価すること。

特に、遺伝的な要因を排除した双子データでの検証。

 

研究方法

ヨーロッパの4つの双子データから27,000人以上を対象。

7〜16歳の攻撃性に関する個人レベルのデータは、

親、教師、自己報告を含む3つの手段

Achenbach System of Empirically Based Assessment,

Multidimensional Peer Nomination Inventory,

Strengths and Difficulties Questionnaire、により評価。

 

研究結果

すべての家族間分析で、

攻撃性と学業成績の有意な負の相関が示された。

結果は、年齢、測定方法、評価者が異なっても、

また学業成績の測定方法として教師が評価した

成績平均値や標準化テストの点数を用いても、同様であった。

 

一卵性双生児(親と自己評価でr=-.07)、

同性二卵性(親と自己評価でr=-.16と-.17)、

異性二卵性(親と自己評価でr=-.21と-.19)で、

遺伝の影響による部分的交絡が示唆された。

 

これらの関連の一部は共有遺伝的効果によって説明できるが、

一卵性双生児ペアの家族内分析においても、

攻撃性と学業成績の負の関連が多少あることが分かる。

 

本研究結果を受けての感想・コメント

・上記論文でも指摘されてますが、

攻撃的な性格と勉強での成績には、

遺伝的な側面があるとされてました。

 

ですが、本研究においては、

一卵性の双子でも攻撃的な性格と勉強の成績に

関連が見られたことから、

必ずしも遺伝的なものだけではない、ということが分かりました。

 

世の中では、特にオンライン上で、匿名性の影に隠れて、

誹謗中傷など、他人を無責任に攻撃する人が増えています。

 

学術的には「他人を攻撃する人は勉強ができない人」、

という結果が出ていますので、

「勉強できない人だな」と思われないように、

他人を安易に攻撃するのはやめましょう。

 

一方で、子どもを正しく育てあげる環境やシステムを作ることで、

誹謗中傷やいじめなど、他人への攻撃をしない人を増やし、

平穏な社会になっていくことを強く熱望します。

 

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